豪華な料理が並ぶ食堂。
巨漢が意気揚揚と部屋の扉を開け、報告をする。
「ゴールドバーグ様、またしても下衆な輩の血で
庭を汚してしまいました、申し訳ございません」
言葉の内容とは裏腹に、得意げに敬礼をする。
「ディナーの調味料には丁度良い。下がってよいぞ」
さして気を害した様子も無く、
食事を続けるゴールドバーグ。
巨大なステンドグラス、シャンデリア、
東洋の珍しい絵画、そして無数の銃器。
これらはみなゴールドバーグの権力の象徴であった。
無数にある部屋には金で雇われたアウトローたちが
控える。部屋の数だけ、いや、
その数倍のガンマンたちがゴールドバーグの館に
潜んでいるのだ。
これら全員がゴールドバーグの一声で動き出す。
そう、たとえ難攻不落の砦を抜けれたとしても
最上階のゴールドバーグの部屋に
行き着けるものはいないだろう。
食事を終え、ゴールドバーグは自分の部屋に向かう。
誰も見たことの無い、混沌の地へ―――