ゴゥン…
大砲が轟音を轟かせる。
ここはゴールドバーグの本拠地。
館を取り囲む塀は高く
巨大な大砲は侵入者を威圧する。
多くの勇敢な者がこの砦に挑み、そして散っていった。
「勇敢と無謀は違うんだろうさ。
だが、あいつは勇敢だった…」
友を亡くした若者は酒におぼれ、うなだれ、うそぶいた。
 
 
「なんだぁ?ゴールドバーグ様に文句でもあるのかぁ?」
ゴールドバーグの手下が彼に絡む。
銃口を突きつけられた彼は抵抗する気も無く、
されるがままだった。
看守の口癖だ。
だが、次の瞬間血を吹き上げたのは彼ではなく
ゴールドバーグの手下の方だった。
「義を見てせざるは勇無きなり 」
顔を上げた彼の前には、見慣れない服装の
青年が立っていた。
「お主、友の死に報いようとは思わぬのか」
ゴールドバーグの手下は、彼が持つ剣で
真っ二つになっていた。